オリーブの花

プーリアからオリーブの花の画像が届きました。今年の5月中旬頃の満開の可憐な花を御覧ください。(画像をクリックすると大きくなります。)この後、7月頃から実が大きくなり、秋から冬にかけて成熟します。プーリアでは、品種によって10月から翌年2月頃まで完熟した実を収穫し、オリーブオイルを絞ります。

オリーブは地中海沿岸地方原産のキンモクセイ科の植物で極度の乾燥や強風に強いのが特徴です。成長は遅く、順調なものでも実がなるまでには5年、完全な成長まで20年くらいかかります。樹齢35年から150年の木が最も生産性が高く、長寿木とされるオリーブの木のなかには樹齢何百年というものもあり、幹が朽ちるとそれを土台として若枝となる新芽が成長することから「不朽の木」といわれています。プーリアには樹齢1,000年程の木が今でも実を結んでいます。オリーヴの実の果肉からとれるオリーブオイルは搾ったままを口にできる唯一の植物油で、紀元前3000年から2000年頃から栽培が始められたと言われています。古代ギリシャ・ローマ文化圏では、食用、灯火、医薬、化粧品、さらには祭儀にも使用される生活必需品でした。

現在では、オリーブオイルの成分の医学的な効用が科学的に証明されてきています。 特にリノール酸、リノレン酸、オレイン酸、ビタミンE、ポリフェノールなどが多く含まれていることから、動脈硬化、糖尿病、老人性痴呆症、皮膚の老化の予防などに効果があるといわれいています。胃腸にもやさしく、脂質が母乳と大変似ているため、離乳食から介護食まで広く利用できるオイルです。

参考文献:国際オリーブオイル理事会発行 「オリーブオイル」、イタリア貿易振興会発行「オリーブオイル」

[2004年06月21日] TrackBack(0)
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